文系の就職先は想像以上に幅広い

2022/08/19

文系の就職先は想像以上に幅広い 文系でも大学によっては学部によって就職先が異なります。マンモス校ではなおさらです。
将来を見据えて学部を選ぶことも大切ですが、社会経験を積んでいないと、思い悩むことも色々あるでしょう。そこで今回は、文系の学生が大学生活をより有意義に過ごしながら、就職もできるだけ有利に進めていける方法、コツを紹介します。

理系との違い、および文系学生がアピールできること


理系との違い、および文系学生がアピールできること

文系の学生には、「文系は就活の選考でアピールできることが少なく、即戦力となるスキルを学んでいる理系の学生のほうが有利では」と考える学生も少なくないでしょう。というのも、文系と理系では就活方法が異なります。特に理系は、ゼミの研究室の教授推薦があることも事実です。ですが、2020年の就職内定率によると、文系、理系もほぼ同率で、内定率に差は見受けられません。ただ、内定時期をみると、2019年の統計では15%近くの差があり、理系は比較的早目に内定をもらう傾向があります。企業には、理系の学生に絞った専門職があり、その採用が早目に始まるからです。仕事に直結する知識を学んでいる理系の学生のニーズが高いこともあり、早めに良い人材を確保しておきたいのです。

それでも、企業が学生に求める能力は、文系、理系問わずさほど変わりません。もちろん、一部の研究職など、大学で勉強してきた強みを生かせる仕事は理系ならではです。しかし、企業の評価基準は、行動力や自主性、問題解決能力などが上位に挙がっています。面接を含んだ選考では、専門知識よりも仕事で求められる力が備わっているかを判断しているのです。上記の他にも、コミュニケーション能力、メンタルの強さなどがあります。ですので、学生時代に経験したことをよく分析することが望ましいでしょう。良いイメージを持っていること、過去の成功経験を自分のアピールポイントにしていくのです。サークル活動での役割やゼミでの活躍など、その人ならではの持ち味があるはずです。人と触れ合ってきたことや懸命に取り組んできたことは、大きな収穫と言えるでしょう。

文系に似合った業界、職種とは


文系に似合った業界、職種とは

求人条件に理系学生と記載されていれば、文系の学生がその企業に就職することはおろか、応募することも不可能に近いですよね。ただ一概に向き、不向きを判断することは難しいでしょう。企業の採用は、学生個人の強みが、仕事にきちんと反映されるかどうかをみているのです。一般的な新卒採用は、職種をあらかじめ特定して応募するのではありません。むしろ採用してから、所属先が決まることがほとんどでしょう。大企業に多い転勤を伴う総合職であれば、定期的に部署間を異動することもあります。配属された先でうまく適応でき、仕事をこなしていく能力が必要とされるのです。

自身が希望する企業がどんな能力を必要としているのか、就活での企業説明会やOB、OG訪問を重ねることでみえてくるでしょう。気になる企業に知り合いがいれば、直接話を伺うこともできますね。また、仕事内容や業界研究などを行っておくとスムーズに話が進みますし、先輩の負担も少ないはずです。合わせて、志望する業界、企業に先輩がいるのかといったことをリサーチしておくことも大切です。

IT業界と言えば、いかにも専門職の理系のイメージが強いですが、今は文系のエンジニアも多くいます。文系にもIT能力が求められるこの時代、ITに強い人であれば、敢えてこの業界にチャレンジすることもできます。中には、文系を歓迎しているIT企業もありますので、学生時代にプログラミングなどを勉強しておけば、チャンスが広がりそうですね。

文系だからこその資格とは


文系だからこその資格とは

巷には数多くの資格が溢れていますが、できるなら就職に有利に生かせる資格を取得しておきたいですよね。学生のうちに取得すると、企業で重宝されることの多い資格が結構あります。ただ、弁護士や公認会計士などはあまりにも難易度が高いため、ここでは外します。まずは何と言っても語学、その中でも英語です。今は英語検定よりも、TOEICのほうがよいかもしれません。なぜなら、読み・書きに加え、話す・聞くという能力を測定できる世界水準の資格だからです。特に外資系企業を希望しているのであれば、高いスコアを求められます。そして、商社などのグローバル企業で活躍したい際は、まさに即戦力となるので、文系だからこその優位な資格ですよね。

次はファイナンシャルプランナーです。金融業界を目指している文系学生にとっては、意欲が高いと思われるでしょう。主に、老後を見据えた将来設計のためのアドバイスなどを行います。日本人の苦手なお金の知識を勉強することになるので、取得するメリットは大きいです。最後は秘書検定です。2級を取得していれば評価されますが、準1級を取得すればさらに意識の高い学生だと思われます。特に事務職を希望しているのではあれば、ビジネスマナーや一般常識を広く学ぶことができます。秘書や事務職のみならず、あらゆる職種にも対応可能です。

自分らしい企業選びを


理系が就職に有利というイメージが先行していますが、文系ならではの強みを生かして、就活を行っていきましょう。その過程で、自分の能力を生かせる業界、職種をみつけていけたらいいですよね。また、一人で悩むのではなく、大学の就職課、文系のサークルの先輩などに相談して周囲の力を借りながら、就活を進めていくこともよいですね。